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怒り

-概要-

写真元:http://studio-q.moo.jp/2017/02/24/

怒り

次にご紹介するのは「怒り」という映画。この作品は「秘密を抱えた人々の悲哀」や「人を信じることの難しさ」を描いてきた天才作家・吉田修一が、2014年に発表した名著「怒り」が、邦画史上類を見ない超豪華キャストを迎えて実写映画化されたものです。この作品の魅力はなんといっても俳優陣の一人ひとりの演技力の高さからくる作品ののめり込み具合が非常に高いです。作中は結構グロテスクな表現や重々しい表現が多いですが、非常に人間の泥臭い部分が垣間見える本作品は非常に僕的にはどハマりした作品でした。

物語は、東京八王子のある夫婦が惨殺されたところから始まります。その現場には、「怒」という血文字が残されており、それからしばらくして、犯人は「山神 一也」という人物だとわかりますが、山神は整形をして逃走していおり、警察は現在の山神の姿を予想した写真をテレビ番組で公開し、情報を募ります。そんなとき、千葉の漁港に突然現れたアルバイトで生活している田代(松山ケンイチ)、沖縄の離島にひとりで暮らす田中(森山 未來)、東京で優馬(妻夫木 聡)という男と出会い同居生活をしている大西(綾野 剛)という三人が、その素性のわからなさ故に、周囲の人々から次第に山神ではないかという疑念を抱かれるのでした。

僕は俳優陣のなかでも東京編の主人公、妻夫木聡の演技に驚かされました。妻夫木聡はゲイの役で、ゲイの集まるハッテン場へとやってきた優馬(妻夫木聡)が暗がりで膝を抱える一人の男(綾野剛)と出会うところから物語がはじまります。 暗闇で◯◯したあと、共にラーメン屋へと向かいそこで質問をぶつけます。その男は直人という名前で友人の家を転々としながら働く所を探しているということがわかり、行く場所がないのならと優馬は彼を自宅へと招きます。 直人はそれから優馬の家に住み着くようになります。持ち物は少なく、仕事もない。この時代に携帯も持たずそもそも彼が今まで何をしてきたのかも分からない。それでもそんな直人に優馬は惹かれていく、しかし些細なことをきっかけに疑念が心を覆い尽くしていく優馬の姿をとてもナチュラルに演じています。
優馬の男らしく、自分の生き方を貫きながら生きる姿を演じつつも、病気の母を思い、涙する脆い自分の一面など、非常に繊細な表現もやってのけてしまう妻夫木聡の演技力に圧倒的に魅せられました。

怒り:http://www.ikari-movie.com/